甲斐犬について
甲斐犬の性能
甲斐犬の性能
猟犬としての甲斐犬
(私自身は猟をしませんので、資料や猟師の方からの伝聞です)
原産地の獲物動物の分布状態から、がっしりした体型の猪犬型と、細身で軽快な鹿犬型とに分類されていますが、現在では、それほどはっきりした特徴区分を見る事は困難です。
甲斐犬の猟は、抜群の反射神経と跳躍力および深追いをしない沈着な判断力によって獲物動物の反撃をさけながら追い込んでいくといわれており、猟師の間では『虎の一芸』と呼ばれ、何も調教しなくても野生動物の行動を本能的に熟知した猟の上手な犬として重宝されているということです。
我が家で生まれたメイちゃんのヤマドリ猟日記
甲斐犬メイの狩猟日記
家庭犬としての甲斐犬
日本の気候風土によくなじんでおり、冷房や暖房を必要とせず、冬は密な冬毛を生やし、春先には軽い夏毛に換毛して気温の変化に対応します。
環境に非常に従順で、無駄に騒ぐことはありませんが、不審者に対しては猛然と吠えかかります。
有事とそうでない時をわきまえた、とても利口な犬種だと思います。
屋外で飼育した方が被毛はよくなりますが、無駄吠えせず、尻癖もよいので集合住宅の室内飼育にも向いていると思います(愛護会の大先輩方には「まさか部屋の中で飼っちゃいめえが・・・」と叱られますけれども)
運動量も、牝ならば運動量を理由に飼育をあきらめるほどではありません。
以下に、Dog World に掲載された故・柳沢琢郎氏の文章を御紹介します。
Dog World 98年5月号『犬舎訪問;柳沢荘』より引用
犬の勉強をするために様々な犬を飼いました。
紀州や柴等の日本犬はもちろん、シェパードやボクサー、コリー等の洋犬も飼ったことがあります。
でも、その中で甲斐が一番。
飼い主には従順で一生忠誠を尽くし、不審者や侵入者から家族を守る。
他人にはなかなか心を開かないけれど、飼い主の家の子供達には、やさしい遊び<相手になるのです。
人為的な改良を加えられていないので日本犬の良さがそのまま残っているのだと思います。
それに頭もいい。飼い主の心を読んでその要求に応える行動をします。
たとえば、食餌が終わると自分の食器を台所にくわえていったり、煙草を吸おうとすると灰皿をくわえてきてくれる。
又、初めて訪れた場所で迷っても確実に家に帰ってくる、そういったエピソードは数多くあります。
昔、私が散歩をさせていた時に、警察署から脱走してきた犯人を捕まえたこともあるんです。